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CREST EMS領域 鈴木チーム研究概要
research summary
多様なニーズに応える分散型エネルギーマネジメントシステム(EMS)の実現において、蓄電池の容量・台数・配置の設定、および充放電スケジュールの決定は重要な設計ポイントの一つになります。一方、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の普及に伴い、これらに内蔵される車載蓄電池を単に車の走行に用いるのではなく、需要家内、あるいは系統のEMSに組み込むことで、より柔軟でロバストなEMSが実現される可能性があります。特に需給バランスが著しく崩れた場合や災害発生時等における車載蓄電池の有効活用は、レジリエントなコミュニティ実現のためのキーテクノロジーとなり得ると考えられます。
以上を踏まえると,車載蓄電池は次世代のスマートコミュニティにおいて以下の3つの役割を果たすことになります。
- (1) 必要な移動を実現するためのエネルギー蓄積デバイス
- (2) 各需要家のローカルなEMSにおけるレジリエンス向上のための電力蓄積デバイス
- (3) 電力系統安定化のための大規模分散蓄電池群における要素デバイス
車載蓄電池の充放電においては、各ユーザーの移動手段としての車の利用要求を勘案しながら、各需要家のEMSにおけるレジリエンス向上手段としての充放電要求、および電力系統安定化手段としての充放電要求を調和させた充放電スケジューリングが必要となり、結果として、従来のシステム論では対処しきれない異質のシステム論的課題が創出されることとなります。
我々の研究チームでは以下の3つの課題を主軸に研究に取り組んでいます。
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project
01
エネルギー消費行動の
観測・モデル化と予測・異常検知 -
project
02
車載蓄電池を活用した
各需要家におけるローカルEMSの設計 -
project
03
分散車載蓄電池群の
協調的利用に基づくコミュニティEMSの設計